2011年07月16日

フランス紀行(29) ロワール川を行く シュノンソー城B


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城の各居室をご案内。
この肖像画はどこかで見たことがあります。特徴ある顔とライオンの
たて髪のようなヘアー(笑)

彼の有名な「太陽王」ルイ14世ではありませぬか。

然し、何でこの肖像画がここにあるんだろう?この城とルイ14世との
係りは余りよく分かりません。彼の王位継承後、数回はこちらに来て
いるようではありますが。


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天井の廻り縁にそっと置かれていた王家の紋章。

DianedePoitiers.jpg


この城はロワール川一帯の古城観光の中でも一番人気と言われて
います。その理由は城のカタチそのものが洗練されていることと、
この城の持ち主の変遷に理由があるのかも。

城の最初の建設は1411年、ジャン・マルクという民間人によるもの。
その後持ち主が変わり、フランソワ1世の時代に国庫に没収と相成り
ました。フランソワ1世の没後、アンリ2世の時代に彼の愛妾ディアーヌ・
ド・ポワチエ
(上の写真 なかなかの美女です)の居宅となります。

彼女はこの城を非常に気に入り、シェール川を渡る橋を建設(現在は
建物になっている)、玄関前の車回しの広場等改築を重ね、ほぼ現在
の城のカタチにしました。

然し、アンリ2世は1559年に騎馬試合の事故で死去。そうなると正妻
カトリーヌ・ド・メディシスは黙っていられません。摂政となっていた
彼女はディアーヌを追い出し、自分がこの城を利用するようになります。

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この紋章はアンリ2世の「H」と愛妾ディアーヌの「D」更に正妻
カトリーヌの「C」を組み合わせたものと言われています。



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ディアーヌさんの居室。暖炉の上のイニシャルもアンリのHとディアーヌ
のD、更にカトリーヌのCが組み合わさっているように見えます。尚、城を
追い出した後、カトリーヌはディアーヌの調度品の殆どを処分し、彼女の
往時の生活を偲ぶことは出来ないようです。


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こちらの暖炉にはフランソワ1世の紋章「火トカゲ」が象られて。

尚、この城を彩ったその他の女性についてはまた別途ご紹介
しましょう。




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2011年07月15日

フランス紀行(28) ロワール川を行く シュノンソー城A


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城の正面の広大な車回し(当時で言えば「馬車回し?」)の片隅に
井戸が。つるべには金属製の意匠が施されていますが、この
モチーフは百合。

百合はフランスではFleur de Lis(フルール・デ・リス)と呼ばれ、
歴代フランス国王の紋章。更にカトリックではマドンナ・リリーと
してマリアの象徴であります。

こういう定番の意匠を見ると単純に嬉しくなっちゃう(笑)

尚、この車回しの広場は、この城がロワール川の支流である
シェール川の辺に建てられているため、度々の洪水の恐れが
ありました。そのため、人工地盤のように一段と高い位置に設け
られています。



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玄関の重厚な扉。王家の紋章が上部に描かれて。この紋章は
フランソワ1世のもの。
この扉、もともとは鮮やかな緑の地色であったんでしょうね。


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礼拝堂には色鮮やかなステンドグラスが。


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「受胎告知」のフレスコ画。天使ガブリエルの姿が大きく
描かれているような気がします。


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マリアとキリストの彫刻。この像の上にあるホタテガイに注目。
この組み合わせは初めて見るような。フランス語でホタテガイ
Coquille Saint Jacque(聖ヤコブのホタテガイ)と呼ばれ、
聖ヤコブの象徴であります。

これは後でまた理由をご紹介しますが、これを見てまた大喜び。
今回の旅の大きな目的の一つが聖ヤコブのキーワードであり
ましたもので。




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色々な姿のマリア像が。





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岩煙草(いわたばこ)


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とっても小さな花です

名前が「岩煙草(いわたばこ)

葉っぱが煙草の葉に似ているところから
この名前がつけられたそうです

でも煙草の葉なんて実物を見たことがない
煙にする葉っぱを刻んだものは毎日
見ている癖に(苦笑)

残念ながらこの葉っぱを乾燥させても
煙草の代用にはならないそうですよ
愛煙家のみなさん!(爆)




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2011年07月14日

フランス紀行(27) ロワール川を行く シュノンソー城@


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駐車場に車を置いて、こんな高木の並木道を歩くこと10分。
いやぁ、いいですねぇ。緑豊かで。マイナス・イオンがたっぷり。

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並木道が切れると、なんとなんと一対のスフィンクスがお出迎え。
これにはびっくり。

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スフィンクスといえばエジプト。フランスがエジプトの美術品を
収奪したのは確かナポレオン以降だと思いましたが。この16世紀
辺りでエジプトの美術品(イミテーションかも知れませんが)が
あるのは、フランソワ1世のイタリア・ルネッサンスへの憧憬が
影響しているのかも知れません。

イタリアはローマ時代にエジプトとは浅からぬ関係がありました
ものね。

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おお、やっと素敵なお城に逢えました(笑)
ボクのイメージ通りの城。なんとも優雅な姿じゃありませんか。
これに比べると、今までご紹介した城は残念ながらボクを
インスパイアするものはありませんでした。

さて、これからこの城の詳細をご案内します。

因みにこの城の名前はシュノンソー城



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ネムの花


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今年のこの花は当たり年のよう
満開の花が

この日は風が相当に強く
普通ならあの緋扇を広げたような姿を
見せてくれるのですけど

風に吹かれてそのカタチが保てません(汗

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なんとも訳の分からぬ写真と相成りました



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やったね撫子!


素晴らしい試合でした。

3:1で日本の完勝。でも、最初にパスミスからスウェーデンに一点を
先取された時にはちょっと青くなったけど、選手の皆さんはよく落ち
着いていたです。その後はスウェーデンに試合をさせなかった。

川澄選手の最初の得点は根性。そして二点目は芸術品でありました。
ありゃ、キーパーが定位置で守っていても、入っていたんじゃないか。
それくらいきれいなゴール。

そして澤選手のあの動物的感覚のポジション取りによるゴール。流石
キャプテン。自らの失敗をちゃんと帳消しにして。エースの貫録です
なぁ。

第一試合のアメリカも強いけど、結構粗さのあるチーム。決勝は
撫子がこの調子で試合をやれば勝つよ。
それにしても、日本の女子サッカーのレベルの高さにびっくり。
実は日本のマスコミの例によっての、ヨイショが半分と思っており
ましたが、こんなに強いとは。自分の不明を恥じてます。

3・11の被災地の方たちへ多くの感動と希望を与えてくれたね。

久々に徹夜したけど、いい試合見せて貰ってこれから熟睡出来るよ(爆)

ホントおめでとうございます。決勝では思う存分戦って下さい。


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2011年07月13日

フランス紀行(26) ロワール川を行く ル・クロ・リュセ


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この瀟洒な建物が、フランソワ1世が幼年期を過ごし、後に
イタリアを去りフランソワ1世を頼ったダ・ヴィンチを庇護した
場所。

ダ・ヴィンチはここで天寿を全うするまでの約3年間を過ごし
ました。

現在は、ダ・ヴィンチ博物館のようになっているようです。時間
の都合もあり、中の見学は割愛。


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ダ・ヴィンチがイタリアを去るに際し、携帯したのは彼の有名な
モナリザ」「洗礼者 聖ヨハネ」「聖アンナと聖母子」の三枚
の絵。

特にモナリザは彼の死の直前まで筆を加えていたという。それ
くらいダ・ヴィンチにとり、思い入れ深いものであったし、彼の絵
に対する異常なまでの執念が感じられます。


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館の四周を短い時間で見渡しましたが、現代のボク等が知って
いるような、あのアトリエと言われるような部屋は見当たりません
でした。
もしかして、それほど自然採光のないところでダ・ヴィンチは
モナリザの究極の美の完成を目指し、日夜絵筆を動かして
いたのかも知れません。

あの、フィレンツェのウフィッツィ美術館にある「受胎告知」等で
ダ・ヴィンチの師匠に彼の筆を折らせた、イタリア・ルネッサンス
を代表する天才の終焉の地にしては、いささか寂しい思いが
します。

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今、TVでダ・ヴィンチに関する報道が。なんでも、彼の幻と言われて
いる作品がロンドンで見つかったんだとか。

なんともグド・タイミングでありました。



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ボクの散歩道:野川点描


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最近のボクの行動パターンは節電対策
日中の2時くらいが消費電力のピークだそうで

我家は熱中症もものかわ
未だクーラーは登場させていませんし
扇風機も居間に置いてありますが
殆ど日中は使わずで(苦笑)

当然家にいると暑い暑い

その代りこのピークの時間帯は
お外でお散歩(爆)

旅行でしっかり貯め込んだお腹の周りの
脂肪をせっせこ燃焼させようと

帰ってから浴びるシャワーが気持ちいい
喉に浴びせるビールはもっと気持ちいい

てなことで
お腹の肉腹巻きが全然減らないのが哀しい


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野川の真中にはこのくそ暑いのに
鴨さんがお昼寝
陽射しが強すぎるだろうと
写真で日よけを作ってあげたけど(笑)


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水量が今年は少ないのかしら
この緑は一体!?
川藻が随分と繁殖しちゃって

見た眼はいいのですけど
かなり豊栄養化しているような
ちょっと心配




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2011年07月12日

フランス紀行(25) ロワール川を行く アンボワーズ城


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ブロワの城を辞して、更にロワール川を下ります。20分も車を
走らせるとアンボワーズ(Amboise)という街に着きます。
ロワール川の左岸にそそり立つ城。今まで見てきたお城とは違い、
いかにも城といういかめしさ。

この地は古代からの要衝で、常に戦いの場であったそうな。

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古代からの要塞に手を入れたのはシャルル8世で、ゴシック建築で
増設。その後、度々登場のフランソワ1世、ルイ12世がルネサンス
様式で増築を行っています。

この城も血なまぐさい事件がご多分にもれずあり、1560年には
カソリック教徒のギーズ公が1500人ものプロテスタントを拷問、
虐殺した歴史があります。このギーズ公は前回のブロワ城内で
アンリ3世に暗殺されています。

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特筆すべきはイタリアから失意の旅をしてフランソワ1世の庇護を
受けていたダ・ヴィンチがこの城に埋葬されているといいます。

この地を訪問したのは、こお城の近くにあるダ・ヴィンチの住居を
見学すること。お城の見学ははしょって、そちらに向かいます。

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城の前には土産物屋やらレストランが並んでいますが、
お土産物屋さんの窓辺に夢をむさぼる方がお一人(笑)

なんともびみょ〜な場所で寝ています。



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フランス紀行(24) ロワール川を行く ブロワB ブロワ城


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ロワール川のなだらかな丘陵地に建つこの建物がブロワ城。
創建は16世紀初頭ルイ12世による。赤レンガと花崗岩で
造られています。

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城の正面の玄関口の頭上にはルイ12世の騎乗姿が彫刻されて。
その後シャンボール城を建設したフランソワ1世がクロード王妃の
為にこの城を改修。シャンボール城同様にイタリア・ルネッサンス
を模した、フレンチ・ルネッサンス様式の翼を増設。
ここには、シャンボール城でご紹介した外部螺旋階段が同じように
設けられています。

尚、ジャンヌ・ダルクはオレルアン解放後、このブロワ城にて次の
英国軍追討に際しランスの司祭から祝福をうけています。
また1588年の三部会(聖職者・貴族・平民の身分制会議)では
アンリ3世のギーズ公アンリ暗殺事件の舞台にもなりました。
因みに暗殺主導者アンリ3世もその後暗殺されています。


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ボクが気に入ったのはこの雨樋。金色の螺旋条で飾られた
雨樋の先には、魚でしょうか。べロのある魚と言うのはあった
かしら(笑)

ここから雨水が噴き出すのを見てみたい。


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この城は中庭を挟んで全部で四つのウイング(翼)を持っていて、
先にご紹介したルイ12世、フランソワ1世、アンリ3世、オルレアン
公ガストン(ルイ13世の弟)がそれぞれの時代に増設を行って
います。

広場の向こう正面に見えるのがガストンの館。


P1130385.JPG

時間がないのでこのお城は外観見学だけ。上の写真は広場にあった
ポスターです。夜ともなるとライトアップされるのは勿論ですが、音楽
と一緒にイルミネーションを変化させるというようなパフォーマンスも
あるようです。

ローヌ川のお城めぐりコースは、ボク等の出発点であったオルレアン、
ここブロワ、最終目的地ツールを拠点とするケースが多いようです。




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posted by belage at 07:34| 東京 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | フランス紀行!11 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする