うわ〜、いつの間にか桜がこんなに咲いていますよ。これは
どこかというと、はい、上野公園でございます。
五分咲きくらいでしょうか。これは来週末には散っちゃうんじゃ
ないかな。入学式がちょっと寂しくなるかも。
ところで平日ですよ。それなのに、もう桜の下には大勢の老若
男女が沢山集まって、飲めや歌えの宴会でした。むむ、差別
社会が定着と言うけど、皆さんちゃんと働きなさいよ。あれ、
斯く言う私は?はは、仕事サボってます(爆)
そうなんです。これを見に行ったんでございます。イタリアに
出掛ける前、いそいそと行ったら、なんと休館日。すごすごと
帰ったものでありました。
このポスターの絵をはじめ、あのオルセーが誇る名画の数々が
展示されておりました。
ちょっと私の好みで代表作品と印象を恥ずかしながら書いちゃ
いますね。
■ベルト・モリゾ「ゆりかご」
女流作家。コロー、マネに師事。生まれたばかりの赤ちゃん
の顔がなんとも可愛い。それを見つめる母親(モリゾの姉)
の顔が神々しいです。
■オーギュスト・ルノワール「あるいは猫を抱く子供」
上述のモリゾの一粒種の少女を描く。少女の可愛らしさも
素敵なんですが、抱いている猫の顔がちょっと今風の漫画
チックで、えっ、これがルノワールとびっくり。印象派の
画風と違い、ルノワールの違う一面が見られます。
■クロード・モネ「ルーアン大聖堂」
素晴らしい大作。あの睡蓮制作前の作品。聖堂ってこんな
風に描けるんだ。光が素晴らしいです。
■ジョルジュ・スーラ「ポ-ル・タン・ベッサンの外港。満潮」
点描画の草分け。点描画って好きなんですが、この絵の
明るさがいいなぁ。
■ゴッホ「アルルのゴッホの寝室」
ポスターに採用されている絵です。彼の黄色が素晴らしい。
この構図、遠近法がかなり意識されるのですが、焦点が
錯綜していたり、右上の絵の描き方で湾曲して見えたりで
かなり不思議な味わいがある絵です。ポスターではわから
ないのですが、床の光が素晴らしいです。
■ゴッホ「アルルのダンスホール」
黄色が強烈。ホールに溢れる群集を描いているんどえすが、
動いてますね。喧騒が聞こえてきそうな。
■エドゥアール・マネ「すみれのブーケをつけたベルト・モリゾ」
モリゾとマネの関係は?と色々詮索したくなる作品。モリゾの
姪と詩人のポール・ヴァレリーは夫婦だったんですね。この
19世紀の文人、画人の交流、人脈って面白いですね。
黒の衣装をまとったモリゾの不思議な顔。ダ・ヴィンチの
モナリザに匹敵する不思議な雰囲気をたたえています。モリゾ
の目がアンバランスなんですよね。これって、モナリザと同じ
手法をとったのかと思っちゃいました。ほの明るく見える
スミレの紫が凄い印象的でした。
■ギュスターヴ・モロー「ガラテア」
幻想的なこの絵。学生時代は好きだったのですが、今回見たら
趣味が変わってしまった。こういう幻想趣味が合わなくなった
のかなぁ・・・自分自身、ちょっと寂しい気もします。
まだまだ色々書きたいのですが、この辺で筆を止めましょう。
この他にも印象に残った作品が目白押し。日本でこれだけの
作品を一挙に見られる機会ってもうないかも。とっても幸せな
気分で帰りました。
え〜と、4月の第一週までですかね。次は神戸に行くんですよね。
未見の方は是非行かれるといいと思います。
え〜、これは今開催中のダ・ヴィンチ展。かの有名な「受胎
告知」が日本に来ているんですよね。うひひ、実はイタリアで
これが日本に立つ前日にぎりぎりセーフで見ることが出来ました。
一緒にそれまでの古典の絵を観て、この絵の前に来ますと、
多少なりともショックを覚えました。当時の人には凄いショック
だったでしょうね。全然技法がちがうんだもの。
ダヴィンチの初期の作品ですが、彼の先生をして筆を折らせた
理由が良く分かる絵です(筆を折らせた絵は別にありますが)。
あは〜、これもまた観にいきたいです。
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