明日の夜は新生オシム・ジャパンが
イエメンと第二戦を戦い
ますね。ぐっと格下の相手だけに点もさることながら、内容
そのものが問われる一戦でありましょう。
私自身はイエメンは第二の故郷でありますので、どうせ日本
が勝つのでしょうから、第二の故郷を応援させて戴きます。
私が駐在していた時はもう15年以上前ですが、未だにあの国
の記憶でサッカー場というのがないんですよね。首都
サナーは砂漠ではなく土漠(どばく)の国なんですが、芝生なんて
見たことがありません。唯一あったのが、古都マリブという
シバの女王の古代の都市の遺跡にあったホテルのテニスコー
トが唯一でありましたが、勿論天然芝ではなくて人工芝であり
ました。それでも私達は久しぶりの芝のコートだと喜んでボール
を追いかけた思い出があります。
多分未だサッカー場なんてないと思うのですが、アウエーの
時は日本の選手はサナーに行くんですよね。一体どこでやる
んだろう。
ひとつ思い当たるのが、パレード広場というのがあって、そこ
で年に一度当国の軍隊がパレードをするのですが、よく見る
北朝鮮のパレードに似ていまして、極めて旧式の戦車やらが
通っていくんですね。上空はミグ戦闘機がひっきりなしに飛
び交うんですが、一度通過したのが又戻ってきて、それを繰り
返して数が多いようにみせたり・・・(笑)
そう、その広場にメインスタジアムなんていうのがあって、
これがサッカー場に早変りする可能性があります。
実は日本での戦いはどうでもいいのですが、アウエーの戦い
が私は非常に興味があるのです。競技場は新しく建設された
としてもたかが知れており、整備不足で怪我の心配もあるで
しょうが、実は難敵はサナーが高地にあること。約2300
M以上のところにあるんですね。
大体、ここに三ヶ月いると血液中のヘモグロビン濃度が倍近く
増えると言われています。普通に生活していると余り気にな
らないのですが、下界の人が来て一緒にテニスのような激しい
運動をするともう駄目ですね。大体普通の人は倒れます(笑)
だから、私もお客様とテニスをして、うまい人でも互角に渡り
あえた。
ましてサッカーのような激しいスポーツではどうでしょう。
気候は北緯10度の緯度ですが、年中軽井沢気分。でも、この
高地が難問ですね。中東でイエメンがお金もない最貧国でも
結構上位にいるのは、ホームのこの有利さを生かしているか
ら。丁度、南米リーグでボリビアが強いのと同じ。あそこの
首都ラパスは4000M近いですからね。もう、低地から来た
国は本当に嫌でしょうね(爆)
てなことで、次のサナーでのイエメン戦が見ものなのです。
これでオシム・ジャパンが第一戦と同じような運動量があれ
ば本物でしょうね。
むむ、イエメンのことを折角だからもっと書きたいのですが、
時間がないや。また機会を見て。
少なくとも世界を色々旅して、もう普通のところには飽きた
という方、是非お薦めです。地球上でこんな中世そのままの
国が存在して、皆がそのまま生活しているのを見ると、今の
あくせく働いて時間、時間に追われる西欧文明って何なんだ
ときっと驚かれると思いますよ。
あの英国の詩人、
バイロン卿が謳った「シバの女王」の発祥
の国です。アラブの源流であります。因みに、
アデンという
港町がありますが、これは英語表記でADEN。現地の人の発音
は「
エデン」と聞こえます。エデンの園はキリスト教のアダム
とイブの原罪の地でありますが、彼らはここが「エデン」だと
言います。他にサウディにもエデンの園といわれている土地が
二箇所ありますが。
モスリムとユダヤ、キリスト教の発祥の源は同じというのも
この地に来ると妙に実感されます。
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(追記)
あらら、どうしたことでしょう。サナアの高度を間違えて
1500Mと記しておりました。第三の故郷、ケニアの
ナイロビと勘違い。大変失礼を致しました。訂正とお詫びを
します(ぺこりん)
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