セミの抜け殻。
「
空蝉」と呼ぶとなんとも儚さを感じてしまいます。「
虚蝉」
とも書きますが、古語の「
現人(うつしおみ)」が訛ったもの
で今の世、即ち現世を指すとなっています。
万葉集でも既に歌われておりますが、やはり一番有名なのは
紫式部の「源氏物語」に現れた第三帖のこの名を持つ女性で
すよね。
あのプレイボーイの
光源氏と一夜は共にするも、二夜目には
衣(きぬ)を一枚残して寝所を抜け出すという甘いストーリー。
むむ、痺れますね。そして彼女は貞淑な妻として後の人生を
全うする。光源氏もその印象が強かったのでしょうね。尼と
なった後も面倒を見たとなっています。
これを映画化するとなるとキャストをどうするか。
光源氏は
早実の斉藤投手に決定ね。空蝉は大好きな
黒木瞳さんといき
たいところですが、ちょっと彼女、最近お疲れ気味なので、
今回はご遠慮願い、
原田知世さんにしましょう。うん、これ
はヒット間違いなし!はは、オヤジの夏の世の夢であります。
ところで、蝉はその生涯の殆どを地中で暮らす。そして最後
の数週間だけ子孫を残すために太陽の下で精一杯青春を謳歌
して死んでゆく。いやいや、伴侶を求めるのも凄いんでしょ
うね。もう、女はどこだ、男はどこだって。そんな訳で太陽
の下で煩いくらいにみんみん、じーじーと鳴き喚くんでしょ
うか。切ないくらいに狂おしく。ああ、そんな恋をしてみた
かった。でも、もういいです。面倒です・・・それよりうまい
酒とうまい飯、勿論蕎麦でもいいですぅぅ・・・
丁度、この写真を撮った傍らで、生まれ変わったばかりなの
でしょうか、この空蝉の持ち主が恋人を求めてじーじーと盛
んに鳴いておりました。
頑張れよ、いい伴侶を見つけるんだぞ。日本の少子化に歯止め
をかけるのは君たちだっ!!!俗な話をすると、沖縄ではこれを、というかセミの本体を
食べるって聞きましたが、本当なのかしら。中国、東南アジア
でも食べる習慣があるそうですが。なんか、ゴキブリみたい
でちょっと私は遠慮したいと思いますけど・・・
因みにこれは熱帯性の小動物なんですね。西欧では確かに夏
この鳴き声を聞いた思い出がありません。中南米でも記憶に
ないなぁ。アフリカでも思い出がありません(いや、ケニア
のゴルフ場ではいたかも知れない、自信がありません)。
だから、日本の映画でセミの鳴き声が入っている場面はわざ
わざ音を消して輸出するとも聞いたことがあります。向こう
の人は雑音が入っていると思うそうですね。
輪廻転生の仏教思想の影響で「空蝉」という言葉が出てきた
んじゃないかと思いますが、これを西欧の人に解説するのは
かなり苦労しそうですね。
・
posted by belage at 01:38| 東京 ☁|
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