
恐らく史上最強の台風が日本に近づいています。西日本太平洋岸
では総雨量が1000mmを越す恐れがあるという。1000mm
という数字はちょっと記憶にないくらいの数字で、その被害を
想像しただけでも恐ろしいものがあります。
我々が住む関東も進路に含まれているようですが、これから台風が
向かう地域の人たちはくれぐれも注意をして欲しいです。被害は
確実にあるでしょう、でも冷静な行動でその被害を最小限に留めて
欲しいものです。
近年、大量の雨をもたらす台風、それも従前に無かった雨季、梅雨
時に襲う台風が増えています。これが温暖化現象に起因するものか
どうかは慎重な分析、解析が必要でしょうが、現象面としては過去
の経験値を遥かに上回るものであります。
過去、バブル崩壊まで日本はインフラ、特に自然災害に対しての
対策はかなり手厚くやってきていると思います。これはひとつには
政府の公共事業主体の経済政策に負うところが大であるのですが。
その功罪は見方により分かれるところはあると思いますが、少なく
とも私の半世紀以上の人生経験で言えば、小さい時に比べ遥かに
自然災害に強い都市構造が出来上がり、都市部以外でもかなり安定
した災害に強いインフラは出来上がっていると評価してもいいの
ではないかと思います。
ところで、この種自然災害に関しては設計の段階で、どの程度の
規模を想定して、それに耐えられるインフラ構造にするかという
ことが一番重要であります。建築で見れば耐震設計という分野が
ありますが、あれは関東大震災クラスの地震を想定して、基準を
定めていると言えばご理解が早いかと思います。最近私もこの分野
のことに疎くなっているのですが、日本の殆どの自然災害は50年
確率(即ち過去50年間に起こった最大の災害を想定する)に対応
したものであろうかと理解しています。記録文献等の保存の問題も
あるので、100年確率が恐らく日本では最大のリスクじゃないか
と考えられます。
然し、この一日の降雨量1000mmというのは100年確率でも
カバー出来ない規模じゃないのかしら。
ということで、今回の台風がもたらす被害はちょっと想像がつきま
せん。
いずれにしても、米国でのハリケーン被害は記憶に新しいところ
です。所詮、人間は天災に対しては確率論から逃れられない。特に
現代では経済性が優先されるところ、想像で災害規模を想定すること
は許されません。もし、温暖化現象でこのような台風が続出すると
すれば、今までの確率論と違ったパラダイム、それこそ想像力を
生かした新しい理論が必要とされるかも知れません。
過去に、建設省がこの100年確率でスーパー堤防構想というのを打ち
出したことがあります。確か6,7年前でしょうか。隅田川の堤防を
さらに嵩上げするという構想です。私自身は手前味噌ですが、当時
から温暖化現象を憂慮してこのアイデアを評価していました。然し、
この案は自然環境保護派の反対にあって立ち消えになってしまいま
した。
この案を蒸し返す積りはありませんが、それより従来の固定概念で
物事を割り切らず、環境保護を含めて新しい未来をどう守っていくか
総合的に考える必要があると思います。そういう観点で言って、
オリンピックにうつつを抜かさずもっと地道な都市インフラのあり
方を石原さんも考えて欲しいものです。
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