アルフレッド・ヒッチコックの名作、1956年度制作作品。主役に
ジェームズ・スチュワートとドリス・デイという当時の二大俳優を
配して、モロッコを舞台に描くサスペンス。ジェームズ・
スチュワートというと私は西部劇の如何にもアメリカンという
イメージが強いのですが。ドリス・デイは今ほど女性が強くなかった
頃のよきアメリカ女性の代表。良妻賢母型の代表でしょうか。英国
人のヒッチコックがメガホンを握っているだけあって、この典型
アメリカ人を結構皮肉っぽく揶揄しているような場面があって、
そういう見方をしていると面白い映画です。
あの有名な主題歌、「ケセラ・セラ」をドリス・デイが熱唱。この
唄が最後のシーンのどんでん返しに繋がるという、なんとも洒落た
落ちになっています。ヒッチコック作品としてはコメディ・タッチ
のスリラーに属すものでしょうか。
舞台は先に述べたようにモロッコは第三の都市、マラケシュという
観光都市が舞台。そこの広場で殺人事件が起こるのですが、つい
数日前にTVの旅行番組でこの広場の特集をやっていましたが、景色
というか市の様子、大道芸人の出し物が現代と全く変わっていない
のにびっくり。やはりアラブ(アフリカ大陸ですが)の世界の時間
軸は違うなと感じた次第です。
プロット自体はヒッチコック映画の中では、それほど緊張感がある
作品ではありませんが、やはり構成力が素晴らしい。現代でも十分
通用するサスペンス映画になっています。然し、昔の映画ですが、
テンポが意外と速いのに逆に驚きを感じたりして。やはりしっかり
した脚本と監督の采配というのはいつの時代でも通用するんだと
改めて感心しました。
主題曲の「ケセラ・セラ」。私はてっきりギリシャ語あたりじゃ
ないかと学生時代思っていたのですが。どうやらスペイン語の
ようです。というのもスペイン語でこんな表現はないようなん
です。フランス語でもないし。色々ネットを調べてみたら、
ネイティブでない人のスペイン語の誤訳という説が有力だそう
です。凄いですが、それがヒット曲になって世界を席捲しちゃう
んだから(笑)
ところで、この映画でもヒッチコックの出演場面が分かりません
でした。むむ、どこに隠れていたんだろう?悔しいな・・・
■この映画の評価:★★★☆☆
(★五つが最高評価)
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