2007年05月16日

映画(DVD):ネバーランド


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いやいや、私は頭を殴られた感じがしましたよ、この映画を見て。
ネバーランドなぞという言葉で真っ先に頭に浮かぶのは、幼い男の
子にちょっかいを出したとか言われたマイケル・ジャクソンの持つ
あの所有地のことかいな、なぞ思ったりして。あれ、マイケルは
あの土地を未だ持っていたかしら。

まぁ、それは冗談として、ネバーランドと言えばピーターパン物語
ですよね。私はこれはてっきりディズニーが作ったんだとこの日まで
思っておりました。

いやいや、実はイギリスの劇作家ジェームズ・バリという方の渾身
の力作だったのですね。知らぬというのは恐ろしいことであります。
人生恥じることばかりです。

映画のストリーは売れっ子劇作家のバリーが最新作で失敗し、失意
の中で落ちぶれた四人の子供を抱える未亡人との邂逅、そしてその後
名作たる戯曲「ケンジントン公園のピーターパン」を書き上げて
評判をとるまでの物語であります。尚、小説の題名は「ピーター
パンとウェンディ
」というのが別にあります。

実は私はピーターパン物語というのが小さい時から余り好きでなか
ったんですが(この映画を観てもその感は変わりませんが)、何か
ピーターパン・シンドロームというかピーターパン・コンプレックス
というか、大人になり切れない男性の妄想の様に思え、子供の頃は
見向きもしませんでした(子供って早く大人になりたいと常に思う
ものだと思うのですが)。

でも、色々関係資料を漁ってみるとどうも私のこのイメージは
ディズニー映画に毒されていたようでもあります。解説書なぞ読み
ますとピーターパンが海賊のフック船長と戦う場面では、ピーター
パンの子供の持つ特有の残虐性に比べ、フック船長の大人の深慮遠謀
が表現されており、作者バリーは寧ろ大人の視点に立った戯曲、小説
を書いているというくだりを見て、我が意を得たと納得した次第
です。

さて、映画ですがちょっとというか、かなり屈折したバリーの姿を
今の映画界で最高の演技者であるジョニー・デップが好演していま
す。こういう陰影のある人物を細かく表現出来る俳優さんって彼を
おいて右に出る人はいないんじゃないかな。そして競演はあの演技
派のダスティン・ホフマン 、そして「タイタニック」で一世を
風靡したケイト・ウィンスレット 。実は私はケイトは余り好きじゃ
ない。タイタニックの時もそうですが、どうも彼女の顔を見ていると
高貴な貴族の娘とは思えない(笑)どうやって観ても年増女が年端
のゆかぬ若者をたぶらかしているとしか思えなかった。デカプリオ
が可哀想で(爆)

今回もそんなことにならぬかと心配したのですが、はは、杞憂で
ありました。流石ジョニー・デップであります。堂々と渡り合い、
完全に彼の世界を構築していましたね。

観終わった後、疑問がふつふつと。それはこの映画を恋愛映画として
捉えるかどうか。我が奥様は恋愛映画として観ていましたが。私は
そうじゃないんじゃないかと。出てくる子供はかなり屈折しています。
戯曲家バリと同じく兄を亡くし、貧乏ゆえに病状を隠す母は父と同様
にもう直ぐ旅立つんじゃないかと疑念を抱く子供。そこにあるのは
子供と大人になる端境期に揺れる子供の心理であります。

その端境期に揺れる子供をそっと見守り、大人への自立を助ける
バリの温かい眼差し、川内康範さんが森進一に言った「無償の愛」と
いうような概念があるんじゃないか、それをこの映画は伝えたかった
んじゃないかという感想でありました。

実はこれは後で裏付けられた気がします。

バリはこの戯曲の版権をロンドンのオーモンド大路小児病院という
ところに寄付しているそうです。そしてなんとこの寄付行為は現在
まで続けられているという事実。映画によればこの戯曲の上梓は
1906年の事なんですよ。


ちょっとびっくりですね。

とっても素敵な映画でありました。ジョニー・デップの出演作品は
いい作品が多いのですが、この映画はその中でも上位(私は一番に
推します)に来るんじゃないでしょうか。


■この映画の評価:★★★★★
 (★いつつが最高評価)






404px-StatueOfPeterPan.jpg (ケンジントン公園のピーターパン像)



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posted by belage at 18:16| 東京 ????| Comment(1) | TrackBack(3) | FILM
この記事へのコメント
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Posted by 雅代 at 2008年01月24日 15:05
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