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何とジョニー・デップと美人女優 ペネロペ・クルスが競演した映画
ってあったんですね。たまたま、レンタル・ショップで見つけて
速攻で借りてきました。奥様が両方のファンなもので。
2001年の制作作品。時代は1970年代、場所はカリフォルニアはロス
アンゼルス。そして冒頭でジョニー・デップ演ずる東部から来た
学生がロスの海岸で美女たちに取り囲まれる場面から始まります。
この1970年代のカリフォルニアと言えばヒッピー文化が隆盛を誇った
時代であります。ヒッピーといえば、ドラッグ。題名の「ブロウ」も
ドラッグを表す隠語です。
実は私の新婚旅行先はロスも含まれていました。ロスでこちらに移住
した友人の紹介でディスコ(今で言うクラブゥ)に行ったものです。
その時友人が、折角来たのだから「グラス(ドラッグの一種です)」
をやろうよ、なんて言われて。彼はそのディスコ内を色々歩き回った
のですが、残念ながら手に入れることは出来ませんでした。そんな
昔のシーンがこの映画を観て頭に過ぎりました。当時、我々の頭の
中には米国西海岸と言えばドラッグの世界という感覚がありましたね
(勿論、日本では違法でありましたが)。進歩的な若者が愛飲する
小道具という印象でありました。
こういう時代背景を知った上でこの映画を観ると面白いと思います。
そしてデップ演ずる若者はこのドラッグを試すことにより、女性を
得て、そして使う側から売る側にと生活が一変。マリファナにまで
手を染め、生産地であるコロンビアはメディジンという麻薬の都市
にまで彼は行くようになり、ロスの密売人として登り詰めて行きま
す。
そして彼のこの売人としての絶頂期に仲間のフィアンセであった
ペネロペ・クルスを仲間から奪い、一人娘をもうけて幸福の絶頂
を経験する。然しその後仲間からの裏切りに会い、全てを奪われ
最後は60年という刑期を食らい、刑務所で終わるという人生が描
かれます。
この物語も実在の人物をモチーフにして描いた映画のようであり
ます。題材としては大変面白いのですが、メデジン・カルテルと
いう、コロンビアの国家警察を凌ぐ武力を持ったマフィアを描いた
割には迫力のないシナリオが続きます。私自身、70年代の後半に
この都市ともうひとつのマフィアの巣窟であったカリという都市
に行ったことがありますが、現実の普通の生活の恐怖の方がこの
映画の上を行っていました。街中での銃声、爆弾騒ぎはしょっち
ゅうでしたから。
シナリオの悪さは細部にもあって、デップ演ずる主人公の幼い時代、
両親の不仲(これが父親の事業の破綻から来る貧困のようなので
すが)が彼の成人してからの人格形成に繋がっているという表現に
なっているのですが、余りに類型的。
この映画の評論なぞ見ると「悲劇」と捉えている人が多いのですが、
主人公が何回裏切られ刑務所に行ってもまた売人に戻る姿は、寧ろ
喜劇的に見えてしまいます。デップの演じ方はかなり淡々として
いて、人生のアイロニーと観たほうがしっくりくる気がしますが、
どうでしょう。
ひとつ不満があるのは、折角の世界の美女、ペネロペ・クルス の
登場が遅いこと(笑)それと撮り方が悪い。ちっとも綺麗に見え
ない。彼女のほかの映画と見比べて、これはとても残念であります。
私としてはとってもとっても不満です(爆)
この時代を知っている私としては、もっとロスのビビッドな風俗、
文化を出して欲しかった。でないと、何故米国でこれほどまでに
ドラッグが流行したかが全く分からないと思うのですが。題材が
面白いだけに残念であります。
やはり、ジョニー・デップはハリウッド映画には合わないなと痛感
した次第。
■この映画の評価:★★★☆☆
(★五つが最高評価)・