ついこの間話題になったダヴィンチ・コードのオドレイ・
トトゥの主演作。ダヴィンチ・コードでは余り評判が宜
しくなかったようでありますが。
残念ながらこの映画は私は未見。小説は読んでおりますが、
これはDVDで何回か見たほうがいいだろうと、はなから劇場
に行くつもりはありませんでした。オドレイとは自宅で
お会いしましょうね(笑)
オドレイのダヴィンチでの評判が芳しくないのは、やはり
あの代表作「アメリ」の印象が強すぎたんじゃないかしら。
私もあの一作ですっかりファンになりましたが。
え〜と、本編に戻りましょう。この映画は第76回の
アカデミー賞脚本賞候補になった作品だけあって、ストー
リーはかなり今日的な問題作と言えましょう。
英国の最下層で必死に脱出を試みるトルコとナイジェリア
からの移民、というか密入国者なのかな、のお話。ヒーロー
はある胡散臭いホテルのフロントマンとタクシー運転手を
して働く男ですが、これをキウェテル・イジョフォーという
役者が演じているのですが、うまい。オドレイは完全に食
われたですね。
このストーリーは流石に脚本賞候補に挙がるだけのことは
あります。本当に、ロンドンの下町でこんな話は幾らでも
転がっているんじゃないかと思います。この映画を見ると
あのロンドンで起きた爆弾テロが少しは理解出来るかも
知れません。
そしてプロットのひとつに臓器移植の問題も取り上げられ
ているのですが、もしかしたら日本でもこんな状況が日々
繰り広げられているんじゃないかと。最近ニュースでこの
問題を目にして、余りのタイミングの良さにびっくり。
さて、主人公の男はロンドンから脱出するために、毎日殆
ど寝ないで仕事をしているのですが、彼が眠らずに済むもの
を常用しています。このシーンは二回ほど出てくるのですが、
これを見て私はびっくり、嬉しくなってしまいました。
この魔法の品は緑の小枝についた葉っぱなのです。原産は
エチオピア。主としてイエメンで常用されています。イメ
メンでの名前は「ガート」或いは「カート」と呼ばれて
います。
昔、ハンニバルがエチオピアを攻めた時にエチオピア軍の
勇猛果敢さ、夜も寝ないで攻めてくるのを不思議に思った
ハンニバルが調べたら敵軍は皆これを食べていた。それを
倣うとハンニバル軍も元気百倍に攻め、エチオピアを滅ぼ
した。そのことがあって、彼はあの有名なアルプスの山越
えを成功させたという伝説が残っています。
因みに、これをイエメンのお隣のサウディに持って行くと
麻薬と同じ扱いをされて下手をすると死刑になりますので
間違っても機内持ち込みなぞしないで下さいね。
え〜と、成分は私も調べましたが(ちょっと一儲けしよう
という魂胆もあって)、なんのことはないお茶と同じ。
カフェインしか出てきませんでした(爆)
まあ、ただの興奮剤ですね。
イエメンにいた時に世界でこのマーケットがロンドン、
シカゴ、ロスにあると聞きました。ケニアのナイロビでも
私は食べていますが、ケニア産は不味かった。やはりイエ
メン産が宜しいようです。
映画の話に戻りましょう。描いている話はかなり深刻な
内容ですが、主人公の男の行動が全くの善人。そして彼を
支える人のいい人たちもいるということで、救いがある。
こういうバランスのある映画はいいですね。最期は、まるで
ロアルド・ダールばりの落ちがあって、これで観客は救わ
れる。
97分と今の映画では短いほうかな。でもこのくらいバランス
よくストーリーが展開される映画は好ましいですね。
オドレイはこの汚れ役をよく演じていると思います。トルコ
人という設定も無理がないな。彼女のような美人がイスラム
世界で結構いますので。アメリからの大変身を無難にこなし
たということでしょうか。その分、ミステリアスなところが
削げてしまった感は否めませんが。これから又どう変わって
いくか楽しみな女優さんですね。
それにしてもオドレイはよくこの役を引き受けた。このブログ
でも内容を書きませんが、ある世界から見るとちょっと問題
あるのではと私が心配するくらい。その意味でも問題作では
あります。
■この映画の評価: ★★★★☆
(★五つが最高評価)
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