何気に久しぶりにYahooさんを覗いておりましたら、会員
だと無料で見られる映画があるんですね。そのページを
開いてびっくり。
おおおぉおお、懐かしの映画がごまんとリスト・アップさ
れていて。小躍りして喜んじゃいましたよ。上映から50年
を経過したものを中心に選んでいるのですが、もう涎がた
らたら。ということで早速この映画を見てしまった。
言わずと知れた西部劇映画の巨匠、黒澤明監督に多大な
影響を与えたというジョン・フォードの名作です。彼の
代表作というとこの作品と「駅馬車」の二つをあげる人が
多いのですが、これは甲乙付けがたい。よく言われるのが
静の「荒野の決闘」と動の「駅馬車」。まさしくその通り
ですね。
特に「荒野の決闘」の各シーンはまさに絵画的。あの西部
劇のお定まりのアリゾナの風景、白黒にマッチした広大な
空に浮かぶ白い雲。もうそれだけで詩情を感じさせるカメラ・
ワークですね。
1946年の作品ですから、私の産まれる前。でも、今までで
何回映画館で見たことでしょう。10回以上にはなるかな。
全然飽きない。何年かたって忘れた頃にまた見るのですが、
いつも新鮮な感動です。
子供の頃、競演のドグ・ホリディ役のビクター・マチュア
が余り好きではなかったのですが。いい男なんですが、アク
が強いというか。彼の主演映画で「サムソンとデリラ」と
いう作品があるんですけど、どちらかというと肉体派なん
ですよね。それを見ているものだから、何で肺結核だか病人
の役になっちゃうのかが理解出来なかった(笑)
でも、今回見たら案外にいいですね。病魔に冒され自暴自棄
になった人間の孤独というか、そんなものが滲み出ているの
がやっと分かった。
原題は「愛しのクレメンタイン(MY DARLING CLEMENTINE)」。
日本では「雪山賛歌」という唄になっていますが。アメリカ
民謡だというのはこの映画を見て知りました。

これはラストシーンなんですが、この美しい画面。本当に
綺麗ですね。この風景が見たくて、アメリカに出張に行った
時レンタカーを借りて走りました。でも、最初の30分くらい
で飽きてしまった。だって、幾ら長時間運転しても景色が
変らないんだもの(笑)
それとこの画面の方が遥かに素敵であります。
因みにこの映画の主人公のワイアット・アープとドグ・ホリ
ディは実在の人物。アープは映画撮影の現場に何回か来たら
しい。
古き良き時代のアメリカ映画ですね。子供時代に西部劇ごっ
こなんぞをやって、アープ役をやるのか、ホリディ役をやる
のかでよく揉めましたっけ。
最近は日本の時代劇同様にアメリカも西部劇は全く影をひそ
めてしまいました。ひとつはアメリカ・インディアンの先住者
の問題とベトナム戦争以降のアメリカの力による外交批判の
問題があるからだと了解していますが。他一つはこの美しい
撮影現場が原爆実験場の近くで放射能汚染の問題があるとい
うことも見逃せないですね。ジョン・ウエインが癌で死んだ
のもその影響という話が昔盛んに言われました。
まあ、色々あろうとも、こういう名作を見ると映画っていい
なぁと思います。
■この映画の評価: ★★★★★
(★五つが最高)


